新入社員が悩む事とは

金沢の片隅にあるBAR cork

 

翌日20:30

「は〜っくしょんっ!」

ブッくんの大きなくしゃみが鳴り響くBAR cork

コルク「大丈夫?風邪でも引いたの?」

ブッくん「いや、大丈夫…ちょっと鼻が…ティッシュあります?」

コルク「はい、どうぞ」

 

と大きく鼻をカム、なぜか今日はベストを着ているブックん。

 

昨夜より、客と店員という喋り方でもなくなっているマスターコルク。

 

カランカラ〜ン!

 

リナ「おっす!マスタぁ〜、今日も飲んじゃうよ〜」

昨夜同様、ほろ酔い状態で入ってきたリナ。

リナ「マスター、これ美里!新入社員で今年入ってきて頑張ってんだけど〜、イマイチ上手く行かない事が多くてぇ、悩んじゃってんのぉ〜、だから三人で結構飲んできたのぉ〜」

美里「こんばんは」

飲んでいるわりにはしっかり話している新入社員の美里。

コルク「ようこそ!いらっしゃいませ…、あれ?リナさん二人?三人て言わなかった?」

リナ「あれ〜?ナムもいたんだけどなぁ、どっか行っちゃたみたい〜、あ〜っブッくん今日も来てるぅ〜、ナムいなくて残念だったわねぇ〜」

と意地悪そうに話すリナに対し…

ブッくん「はーあ、マスターお代わり!」

と、全く相手にしない感じを出している。

 

リナ「相変わらず感じ悪いわねぇ、このブクオは(怒)昨日みたいに泣いても知らねぇ〜ぞぉ〜」

美里「先輩、お友達ですか?」

リナ「んなわきゃねーだろ!」

ブックん「ふふっ…」

リナ「こいつ…何笑ってんだよ!しかも何でベスト着てんだよ?明らかにおかしいじゃねえか!その服装に全然合ってない…、色合いもサイズも!明らかに小さくねえか?」

美里「た…、確かに…」

リナ「ああー!分かった!昨日、できる男って話しててベスト着るって話してたじゃん⁈それじゃやない?」

コルク「確かに!私もおかしいと思ったんだよ!明らかに新品で、今日買いましたって感じなのにサイズが小さい…」

リナ「サイズなかったんだ!おそらく『お客様のサイズはお取り寄せになります』なんて言われて、待てなかったもんだから無理やりソレ買ってきたんだ(笑)」

ブックん「ちっ!違ううううっ!前から持ってたんだ!前に買ってずっと着てなかっただけなんだ!」

 

リナ「あれ〜?ムキになった(笑)マスターどう思う?」

コルク「完全に図星ですね…、おそらく今日買う時も『僕のじゃないんです、プレゼント用なんです』とか言っちゃって、店員に『じゃあ何で袖通したんだよ』って目で見られたりして…、しなくていい苦労をして買って来たとか…?」

ブックん(ドキッ!)

リナ「あ〜やっぱりそうだ!他人にあげるフリして買ってきたんだあ?そこまでして『できる男』になりたかったんだぁ?」

ブックん「違う違う違ーうっっ!」

リナ「汚ねぇな!つば飛ばすんじゃねよっ!何で興奮すると、そんな汗だくなんだよオメーは」

コルク「あれ?ベストに値札がついたままだよ」

ブックん「え”っ!うそ?どこ?」

大きな体をクルクルひねるブックん。

 

リナ「きゃーはハッハハ!ひっかっかたぁ〜」

コルク「値札なんてついてないよ(笑)」

ブックん「ぐぐっっ(汗)」

リナ「マスター!おぬしもワルよのう(笑)」

コルク「いいえいいえ、お代官様ほどでも(笑)」

ブックん「ぐうう…、マスター!トイレ!」

 

コルク「どうぞ…」

リナ「何でいつもトイレ行く時…マスターに断ってから行くんだろう…」

 

美里「さっきから何やってるんですか…?」

 

……

 

コルク「なるほど、美里さんは今年の新入社員で、働き出して半年程経つけど、どうもイマイチうまく行っていない気がして悩んでるってことですね」

美里「そうなんです…、ちゃんとコミニュケーションがとれていないのか…、伝わらなかったり…、言われた事やってるつもりなのに何か…違ってたりとか…、私に向いてないのかなぁって思ったり…」

リナ「ずっとこんな調子なのよぉ、私はちゃんと頑張ってると思うんだけどなぁ、ねぇマスターどう思う?」

コルク「そうだねぇ、美里さんは見るからにしっかり者って感じで曲がったことが嫌いそうだね…、白か黒かはっきりしたいというか…そんな感じに見えるんだけど…」

リナ「そう!そうなの、ほとんどそんな感じ」

美里「分かりますぅ…?」

コルク「ああ…なんとなく、雰囲気ね」

美里「やっぱり…この性格じゃダメなのかなぁ…」

リナ「そんな事ないって言ってるのにぃ〜、ねえマスターどうしたらいいと思う〜?」

コルク「了解!ではまず、簡単に説明するね。美里さんの性格は今までの環境(教育者、近くの大人、両親など)によって作られたものなんだよ」

美里「作られた?」

コルク「そう!作られたの。価値観みたいなものだと思っていいよ」

美里「作られた…、価値観…」

コルク「まぁ、いろんな見え方のする世の中で『こういう見方』というものを絞ってきた…というか…」

美里「ちょっと…、よくわかんないです…」

コルク「そうだね…、ではもっと現実的に話そう!新入社員の方に役立つように…、社会的に」

リナ「そうしようよ、私もわかんない」

コルク「はいはい、ではこういう言葉をよく聞かなかったかな?『自分の意見を持っている人が良い』みたいな表現とか…『自分の意見を言いましょう』なんての」

リナ「小さい頃からよく聞いた!」

コルク「簡単にいうと、あれは半分『ウソ』と言ってもいいんだよ」

美里「え”っ?ウソなんですか?…半分?」

コルク「あくまで『半分』と言ったのには訳があるんだ。実は人が他人から意見を欲しがる場合、迷った時か、どうしていいか分からなくなった時、同意してほしい時、くらいなんだよ。思い出してごらん、これは幼い頃からあったはずだよ」

美里「確かに…」

コルク「親や学校の先生などは、自分の意見がはっきりしている時は、ただ従って欲しいんだよ。そこで自分の意見を言おうものなら『口答え』と言われるんだ。更には、子供に『自分の意見を言ってみなさい』なんて意見を言わせて、その意見を真剣に聞いている大人なんて僅かだよ、ほとんどは聞いていない!自分がなんて言おうか決めてから、意見を言わせているんだからね」

リナ「確かに…そうかも、私の意見なんて聞かれた事なかった!」

コルク「実は、社会という場所も、ほとんどはそのまんまなんだ。大人と子供から上司と部下に変わったくらいだ」

美里「意見は言わない方がいいんですか?」

コルク「いや、そうじゃない。『意見は求められた時に言う』って事をまず押さえておく事、何かあるたびに『私はこう思います、こうした方がいいと思います』って言いたくなると思うけど、それは過去にとっくにやっている事かもしれないし、それが出来ない何らかの訳があったりする事も…」

リナ「確かに!そんな事言う後輩いるっ!お前の意見なんかとっくの昔に試してんだよ!って言ってやりたいことが何度もあった!」

コルク「でしょう」

美里「…、でも、なんでもかんでも従うってなると、ちょっと抵抗あるような…」

コルク「分かるよ、まるで自分じゃないみたいな感じがするんでしょう?そんな事している自分が腹立たしく思えたり」

美里「そう!そうなんです」

コルク「そうなると、ちょっと視点を変えてみたらどうかな?」

リナ「視点を変えるぅ?」

コルク「考え方の一つとしてだけど…、美里さんがこの会社でスムーズに働くために何をするかって所」

美里「働くために何をする…?」

 

ブックん「マスター!ビールお代わり」

リナ「いたのかよ!今からって時に(怒)」

ブックん「ふぅ〜、相談なら僕が聞いてあげてもいいよ、まぁ気分が乗ったらだけど(笑)」

 

リナ「まじコイツ…めっちゃムカつく💢」

コルク「私はまだ、ちょっとだけですけど…ムカつきますね」

美里「…」

 

ブッくん「マスター、早くお代わり!」

 

 

ブックの注文に、ひと時の空気がともるのであった…。

BAR corkの夜は更けていく★彡

 

 

 

 

 

 

 

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