面白さとは見る角度 1

金沢の片隅にある BAR cork

今夜も、いつもと変わらず看板に明かりがついている。

 

時計の針はちょうど20:00を指した頃…。

 

カランカラ〜ン!

 

「こんばんは♪」といつもよりやや早い時間にナムが来店した。

 

コルク「あ、ナムちゃんいらっしゃい!あれ?今日は1人?」

ナム「先輩は外で電話中なんです。『先に入ってて』って♪」

 

……?

ナム「何か…あったんですか?」

 

いつも通り、カウンターの隅で飲んでいるブッくん、その正面に立っているマスターコルクは心なしか険しい表情をしている…。

 

いつもには無い重々しい雰囲気に、さすがのナムも気がついたようである。

 

コルク「いや…、昨日の事を注意してたんだよ…。お金は払わないわ、ボトルまで持って帰るわ…。さすがに今日は反省してるみたいだから…(¬_¬)」

ブッくん「もうしません…、ぐぅ…(涙)」

 

カウンターには昨日持って帰ってしまったオールドパーのボトルとバルタン星人が置かれていた…。

 

ナム「あっ、ちゃんとお酒返したんですね♪ バルタン星人は…?」

コルク「いや…、『もうお店に迷惑かけません』ってボトルと一緒に差し出してきたの…」

ナム「大切にしてるモノを差し出すって事は、反省していますって意味の現れですね♪」

 

コルク「もうそれ(バルタン星人)、しまっていいよ…、別にいらないから…(汗)、ナムちゃんにも迷惑かけたでしょ?」

ブッくん「ごめんなさい…、ぐぅ(汗)」

ナム「はい♪」

 

カランカラ〜ン!

リナが入って来た。

 

リナ「あれ〜、みんな集まってどうしたの?」

……

ナムから一部始終を聞いたリナ…。

 

リナ「そうかそうか!ちゃんとみんなに謝るなんて、今回ばかりはさすがに反省してるようだな、ブクオ!昨日、私もいたんだけどなぁ〜、私にも迷惑かけたよねぇ〜、ブッくん?…、まだ謝罪の言葉聞いてないなぁ〜」

 

「マスター!お代わり( ˘ω˘ )」

と、バルタン星人をカバンのポケットにスッとしまったブッくん…。

 

リナ「なっ💢!コ、コイツ…私にだけは謝罪したくないってのか(怒)」

 

………。

 

リナ「ねえマスター、最近うちのマンションに何らかの勧誘らしき人がよく来るのよねぇ〜、迷惑しちゃうわホント!あれは何かの宗教みたいなモノなのかなぁ?ちゃんと話聞いた事ないから分からないんだけど」

ナム「私のとこにもよく来ますよ♪」

リナ「そんな時ナムはどうしてんの?」

ナム「分かりません♪、って言ってます♪」

コルク「リナさんは?(笑)」

リナ「うるせーな!って…言っちゃう…(汗)…」

 

ブッくん「僕の場合は、口論になる事が多いかな…、そもそも彼らは…」

 

リナ「入ってくんじゃねーよ💢ったく!反省してんだろ、今日は」

ブッくん「ぐぅ…(汗)」

 

………。

 

リナ「ああいうのについて行ったらどうなるの?お金とか取られるのかな?」

コルク「さあ、それは分からないなぁ…、入会っぽいものはありそうだね、簡単に考えても運営するとなると多少の運営費は必要になってくるだろうし…」

リナ「でも、なーんか抵抗あるんだよな…、ああいうの」

コルク「う〜ん、私も何も入った事はないからねぇ…、実家にお仏壇があるくらいのものだねぇ…。でも宗教的なものが無くなっちゃったら大変な部分も出てくると思うよ」

リナ「え”っ?何で?」

コルク「例えば…、お寺がなくなっちゃったら『お葬式』をどうするかって事にもなるだろうし…、『結婚式』なんかも、神前とか…、教会でする人もいるし…、まずは冠婚葬祭あたりは響いてくるだろうね」

リナ「なるほど!」

 

コルク「やはり、どこかで宗教的な要素は必要とされているのも事実なんじゃないかな『宗教法人』て現に認められてるからね」

リナ「でも、時々変なニュースあるじゃない、霊感商法だった…とか」

コルク「確かに、そういう角度でビジネスしてる人もいるみたいね。真面目に信仰してる人からすると迷惑な話だろうね…。ここで難しいのは、何でもかんでも一緒に見えちゃう所だろうね。俗にいう『宗教』なのか『カルト』なのか…さらに違うものなのか…。この分別も我々素人には基準が分からないし…、藁をも掴みたい状況の人なら、すがりたくもなるだろうしね…」

リナ「なんか…怖い世界って気がするわよね」

ナム「はい、怖いです♪」

 

コルク「だったら、少し楽しい話にしようか!旅行なんかが楽しくなるかもよ!」

リナ「え?マスター、どういう事?」

コルク「例えば、よく『観光地』なる所には『神社』や『お寺』が入ってたりするじゃない?そういう場所も見方ひとつですごく興味深いモノになって来たりするものなんだよ」

リナ「例えばどういうの?よく言うパワースポットとか…?」

コルク「確かに、パワースポット巡りも面白そうだね!私は以前、仏像とか見るのが好きだった時期があって、相当あちこちウロウロしましたよ」

リナ「観音さまとか…?」

コルク「その観音様にしても、たくさんいるでしょ?例えば『千手観音』手がいっぱいあるやつ。これは聞いた話なんだけど、上手くいかない事があった時『あの手この手』と使いなさい…、的な意味合いがあるとか」

リナ「なるほど!だから千の手を持ってるんだ!」

コルク「入り口にいる仁王像の二体は左右にいて、それぞれ口の開き方が違う。「あ」と「ん」の形をしている。それが基で「阿吽の呼吸」と言う言葉ができたとか」

リナ「あっっ!それ聞いた事ある!他には?他に!」

ナム「他に♪」

コルク「よ〜し、ではこれは知らない人が多いよ!さっき話していた観音様は『菩薩』って言うの知ってるよね?それは実は…」

ブッくん「マスター、お代わり!」

 

リナ「💢💢💢💢💢!」

ガタン!

ナム「きゃー、先輩ぃ〜立ち上がらないでぇーっ」

 

リナの腕にしがみつき、必死に制止するナム!

瞬間的にリナが飲んでいるグラスを守るように持つマスターコルク!

 

リナ「お前💢!反省はどうしたんだよおおおおーっ!耳出せ耳!ちぎれるまで引っぱってやるからーっ!」

ブッくん「ちょっとやめてくれるかなぁ、BARに飲みに来てお代わり貰ってはいけないなんて聞いた事ないよ。僕は今日とても反省してるんだ。悪いけど相手してあげられないよ…ぐぅ」

リナ「なっ💢なっ💢コイツ…💢」

 

ブッくん「マスター、もし今、彼女が騒いでる原因が僕にあるとしたなら…、素直に謝ります。彼女がお店にご迷惑かけている分まで僕が謝りますm(_ _)m」

 

リナ「…殺意が芽生えるってこう言う事ね…」

 

ナム「先輩ーっ!座ってて下さい〜(汗)」

コルク「リナさん!続きっ!続き話しましょうっっ(汗)」

 

ブッくん「マスター、トイレお借りします!」

コルク「おっ⁈敬語??」

 

ブッくん「はい、反省中なもので…。僕は今、自分を改めているんです。やってみて分かったんですが、自分を改め反省すると言う事は、自分の良くない所を素直に認めなければならず、とても勇気のいる事です…ぐぅ」

コルク「そう…、だね…」

 

ブッくん「トイレをお借りしている間に、ビールのお代わりをお願いします。いつまでも自分を改める勇気の持てない人を見ると不憫に思えてきます…」

 

リナ「…」

ナム「先輩ーっ!それ私のカシスソーダですーっ!持っちゃダメですよー!」

コルク「ナムちゃん押さえて!全力で押さえてっ!さっさとトイレ行けよーっ(汗)」

ブッくん「かしこまりました…。おっと…!カバンも持っていかないと…ぐぅ(笑)」

 

リナ「…」

ナム「先輩〜、そっちへ行かないでぇ〜(汗)、うう〜引きずられる〜マスター!」

コルク「リナさんストップ!ちょっと待って!この件は私に預けてくれない⁈…、リナさん聞いてる?もしもーし?トイレが壊れちゃったら営業できなくなるから…(涙)」

 

持ち合わせている全ての力を使い、リナを制止するナムとマスターコルク…。トイレからかすかに聞こえる、やや音程の外れている鼻歌…

 

月夜に闇は更けていくのであった★彡

 

 

 

 

 

 

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